お宮参り(初宮詣)の意味
子どもが生まれることを「子が授かる」「子宝に恵まれた」と言い、両親が作ったのではなく、神様の思し召しで生まれでてきたのだという考えに基づきます。
「人は神の子」というのが日本民族の伝統的な考え方です。そこでこどもが生まれると氏神様に初めてのご挨拶に参る、というのがお宮参り(初宮詣)です。
3つの意味
子どもを氏子の一員として認めてもらうこと
氏神様み守っていただいて病気に負けないで健康に育ってくえるようにご神威をいただくこと、
無事に誕生したことを報告して感謝の気持ちを表現すること
現在もこのことは基本的には変わらないのですが、有名神社に初宮詣りをするようになった今は、
母子の健康を祝い
子どものすこやかな成長を祈願
することが初宮詣りの大きな意味と言えると思います。
どこにいくのでしょうか?
上記の意味合いからすると、氏神様にいくのが一番理にかなっているいると言えるのでしょう。
最近は崇敬神社(自身が好きな神社)にお参りする方も多いようです。全国に子育て、子宝、子供の成長祈願などを謳われている神社さんやお寺さんがたくさんあります。
有名な大神社さんである必要はありませんので、行きやすくてトイレや授乳場所もある設備の整った神社を選ぶことになりそうです。
そんな条件で考えて、全国数百箇所の神社仏閣をを参拝している私としては、
- 交通の便が良い、明治神宮
- なんと言っても子宝の神社、水天宮
- 交通の便も良く、施設も整っている日枝神社
- 広大で風格のある、増上寺(ぞうじょうじ)
- 広い境内に歴史を感じる、富岡八幡宮
- 子育てならば、鬼子母神堂(きしもじんどう)
- 埼玉方面からのアクセスの良い、浅草寺・浅草神社
などは、オススメの神社さんです。
崇敬神社に行かれるにしても、地元の氏神様には必ず行ってくださいね。正装で記念写真を撮って、、、というような硬い感じではなく、お礼と今後のお子さんの健やかな成長を心から祈る場所として。
いつお参りに行くのでしょうか?
日取りは、産婦が産室をでて、お産の穢れを祓い清める忌明け(きあけ)をいつにするかによって、全国各地で差異があり、その忌明けも29,30,31,32,33日目などの他に75日目という長い地方もあったようです。
江戸時代における民間の初宮詣りは概して言えば、男32日目、女33日目が多かったようです。
上記のようにお産は忌み(いみ:忌み避けるべきこと。禁忌。はばかり。)と考えられてきました。子供の忌みは33日間、母親の忌みは75日と考えられてきました。
だいたい1ヶ月程度でお参りするのは子どもの忌みが明けるからです。
現在でも、初宮詣りは男30,31,32日目、女29、31、33日目に行わわれています。
主に誰が子どもを抱くのか?
昔からの考え方では、母親の忌みは75日と考えられていたので、1ヶ月くらいですとまだ母親は忌みが明けていない、ということになります。
したがって、夫の母親(姑:しゅうと)さんが赤ちゃんを抱いて行います。
理由は上記のことからきています。解釈としては、お産で消耗したエネルギーがまだ枯れていて(けがれ=気枯れ)十分に元気な状態ではなく母親をいただって、姑さんが赤ちゃんを抱っこする、ということもいえると思います。
ちょっと変わった習わし
初宮詣りは、神様や土地の人たちを前にして、初めてのお披露目の場でもあるわけです。
よって、神様の前でわざと赤ちゃんをつねったりっして、泣かせることがあります。
これは神様にお赤ちゃんを覚えてもらい、守ってもらう意味があります。
参考出典:「神社神道の常識」河田晴夫著、「神社のおしえ」神田明神編著